東京里山墓苑 その後

 延寿院が経営している里山型樹木葬の「東京里山墓苑」は数年の準備期間を経て平成二十三年から始め、延寿院のお檀家さんやご親戚で利用している方も含めて既に三百人近くの方がお申込みになり、百三十人以上が埋葬されています。昨年の同時期の本紙では、墓苑が「大変なことになっている」「魅力の発信が足りていない」と書きましたので、この一年間の取組を報告します。

 リモートではありますが、定期的な会議をきちんと行い、私が主宰するNPOの中山るりこさん(延寿院檀家親戚でもある)と総代の佐藤衛さんが参加してくれるようになりました。「規約」「契約書」「パンフレット」などは以前から手伝ってくれている星野良太さんが見直し作業をし、吉野純子さん(前住職寺井上人長女)が月に六回ほどのペースで境内や墓地の清掃をしてくれるようになりました。会計は従来から私の妻及川暁子さんがしてくれています。私自身も昨年1月から全ての問合せ対応や見学案内をするようにしてきました。広告宣伝は中山さんを中心に、従来の「新聞折込」に加えて「ポスティング」を行い。「ホームページ」を改良し、「SNS」にも取り組みました。私が直接お話を聞くようになったので、要望に速やかに対応できるようになったのは良いことですが、一方で商売をしているような感じもあり、目的を見失わないように自らを諌めています。見学に来てくださった方のほとんどは、環境や取組に共感してくれます。この一年の大きな変化はチラシなどの紙媒体からアクセスする方が減り、インターネットからの情報でくる方が増えているということです。

 昨年は従来からの懸案であった「隣地の購入」が、本立寺檀家の鈴木さんが仲介してくれたことによって成就し、今年からバリアフリー化の施設整備が大きく進み始めます。そして、先月には隣市で養蜂業を営む方がふらりと来訪され、山の土地を借りたいとの提案を受け、トントン拍子で三月から養蜂が始まることとなりました。この次は………間伐材で「椎茸栽培」でもしてみたいなと思っています。どなたか手伝っていただける方はいませんか?

 「暦」による私の運勢は、昨年は「慢心するな」との警句でしたが、今年の運気は極めて旺盛で、「今までの努力が実り、決着する多忙な年」とありました。励まされます。弱い立場の人が、最後には必ず上手くいき幸せになる、へこたれないように「大丈夫だよ」と言って安心していただけるような取組を増やして行きたいと思っています。

「延寿」380号掲載