NPO会報によせて

 今回この会報を書くにあたり、昨年は何を書いたのかな?と読み返してみました。「今夏は大変な暑さで、よく救急車のサイレンの音が聞こえていました。」とありましたので、今夏の暑さを振り返れば、ついに夏の異常な暑さは異常ではなく常態化し、適切にエアコンを使うなどして熱中症は減り、上手に適応するようになってきているのかもしれません。また、昨年9月の台風21号や北海道での地震にも触れていて、天災と人災(北海道全域で起きた大規模停電)のことも書いてありました。

 つい先日(9/23)、「国連気候行動サミット」が開催され、登壇した16歳のグレタ・トゥーンベリさんが注目されました。彼女のスウェーデン国会前で行ったたった一人での気候問題への訴えが、今や世界中の400万人に抗議活動を促し、今回の国連に対しても、イギリスからヨットに乗り、二週間かけてニューヨークに乗り込んだそうです。彼女は普段から乗り物に乗らず、極力Co2を排出しない生活を心がけ実践しているわけで、その姿勢からして自ずから発する言葉に魂を感じます。スピーチでは、社会のシステムを大転換し、はるかに積極的な脱炭素対策を今すぐ実行しなければ、若者世代の未来は失われると。これを受けて、国連事務総長のアントニオ・グレータス氏は「これは気候“会議”サミットではない、話し合いは既に十分に行った。これは気候“行動”サミットなのだ。」と強調している。日本での報道は、参加した環境大臣の発言・振舞いに感心が終始して、現状の本質を報せることは少ない。将来世代に全て負担させるのではなく、大人たちが自らの振舞いを反省し、そして改めて行動することが求められている。しかも、今すぐに。

 四つの寺の住職をし、公益財団法人事務所長、当NPO法人代表など、私が関与している団体・人々が、「シンク」「ループ」「ワーク」するように、益々働きかけてまいります。どうぞ関心をお寄せいただきご賛助ください。

Lotus News掲載